コラム

仮想通貨の共同幻想とエコシステム|仮想通貨の価値の源泉を考察する

こんにちは、ジーン(@btcgene3)です。

今回は、仮想通貨仲間のうめ吉さん(@umekichi8hvt)による寄稿記事の第6弾です。

ジーン
ジーン
ここからうめ吉さんの記事です。お楽しみくださいませ。

どうも、うめ吉です。

今回は仮想通貨にとっての価値のおおもとになるのは一体何なのか?を探っていきたいと思います( ˘ω˘ )

これがわかれば、これから上がるコインもわかるかもしれません。笑
うめ吉個人の妄想的な部分が大きいので参考程度に読んでくださいませ。

仮想通貨にとっての価値とは?

多くの人が仮想通貨のそれぞれの価値を判断するときに最初に見るものは、そのコインの単価でしょう。
いまこの記事を書いている頃、1BTC(ビットコイン1単位)の価格は日本円でおよそ80万円です。
1ETH(イーサリアム1単位)は6万円ちょっと、1XRP(リップル1単位)はだいたい65円ぐらいです。

そして次に発行枚数を見るでしょう。
BTCは総発行枚数2100万枚で、そのうち1700万枚ほどが発行済みになっています。
時価総額というものもあり、これは単価×発行済みコインで計算されます。
BTCはだいたい1700万枚×80万円で、時価総額は13兆6000億円ぐらいになります。
ETHは6兆2000億円、XRPは2兆6000億円ぐらいです。

ただ、仮想通貨は発展途上なので、これがそのままコインの価値という訳ではないだろうと思います。
未来に対する期待だったり、投機によって高騰していたり、逆に根拠のない不安で下げていたりもします。特に仮想通貨を持っている人はほかで投資をした事がない人も多いので、不確定さはさらに高まっているはず。

では、仮想通貨の本当の価値をはかるには、何を見ればいいのでしょうか…?

仮想通貨と共同幻想

ニュースをわかりやすく解説してくれる池上彰さんは「お金は共同幻想」と言っています。
みんながお金は価値がある、と思っいるから価値がある。みんながただの紙くず、鉄くずだと思えば価値はほとんどないというわけです。

昔は金(Gold)や銀(silver)が交換の尺度として使われていたけれど、これだって珍しくてキラキラしてるからみんなが価値があると思い始めて、それが当たり前に認識されるようになったからです。

それから、いつでも金に換えられる証券としてお金(通貨)ができて、金によって価値が保証されていたけれど、やがて金への交換が無くても価値があるものと認識されるようになったんですね。

みんなが価値があると思うから価値がある。
これはお金はもちろん、仮想通貨にとっても大事な考え方なんですねー。

カギはエコシステム

仮想通貨にとっての価値は一体どこからくるのか…
もちろん、根底にあるのはブロックチェーンという「改ざんがほぼ不可能な技術」なんだけど、それだけではないのです。

値上がりへの期待?
もちろん、本当に初期を除いては仮想通貨の取引をする動機はそこでしょう。

送金の性能?
海外に送金する際に安く早く確実に送ることができる。その精度は確かに大事かもしれません。

便利な機能?
イーサリアムのスマートコントラクト(自動化された契約)は確かに仮想通貨を一段階上のレベルに引き上げました。他にもブロックチェーンを応用したすごい技術を備えているコインがたくさん出てきています。

マーケティングの上手さ?
確かにICOなどで上手に宣伝して資金をたくさん集めるコインも、その後どこかの取引所で上場してからすごいコインだ!とインフルエンサーが広めて価格が高騰することもあります。

開発者の思想?
中央集権とは違う自律分散型の、管理者がいないという思想に対して共感した人も多いのかもしれません。

どれも正解のように見えます。

ただ、「みんなが価値があると思うから価値がある」という、お金の共同幻想からすれば、仮想通貨の価値の源泉は、

「コミュニティの強さ」

なんです。

もっと言えば、そのコインの信者が多ければ多いほど、信者の思いが強ければ強いほど価値が生まれるわけです。

そのコミュニティの強さは、値上がりの期待が強いと集まった人やら送金性能がすごいと思った人、便利な機能に惹かれた人、マーケティングの上手さで寄ってきた人、開発者の思想に共感した人、その全てのバランスによって生まれるものだと言うことです。

このバランスこそが、仮想通貨の「エコシステム(生態系)」というものです。

いろんな方向から見てみることが大事

仮想通貨の王様、ビットコインは初期でいえばサトシ・ナカモトの思想に共感した人が持ち始めて、国の情勢不安に強いというのがわかって徐々に各地で買われ始め、値上がり率の高さが期待につながって今の地位を築いています。

送金性能や機能面では後発のコインに劣っているにもかかわらず、未だに王座が揺るがないのは、世界中の取引所が「仮想通貨といえばビットコイン」とばかりに宣伝をしているからです。

つまり、取引所や古参のホルダーが作ったコミュニティによってエコシステムが出来上がり、価値が守られていると言うことですね!

なので、データだけの仮想通貨は価値がないという指摘は的外れだし、仮想通貨の価値がなくなることは、信者が絶滅することと等しいわけです。
カルト教団なら教祖様がロクデナシならば信者も目覚めるでしょうけど、自律分散型の仮想通貨ではそれもなかなか難しいでしょう。

という事で、これから仮想通貨のエコシステムはジワジワとコミュニティを育てていき、やがては世界を飲み込むと思っています。

ただ、熱心なキリスト教の信者にイスラム教の教えはこんなに素晴らしいとか、ここがダメだとか言ったところで無駄なのと同じで、他のコインの悪口を言い合ったところで何も生まれやしません。

それよりも、宗教と違ってひとつのコインに心酔する必要もないので、いろいろな方向から仮想通貨を見てみて、そのなかで気に入ったコインを推していけばいいんじゃないかなーと、うめ吉は思います。

あ、スキャムコインはダメですよ!
見極める目も養ってください( ˘ω˘ )

ではまた!

あとがき

早くも第6弾目の記事を書いていただきました。毎回違う切り口で仮想通貨市場について語っていただき、素直にすごいなと思います。

次回作も楽しみです。

うめ吉さんの過去記事も合わせてご覧ください。

 第1弾:仮想通貨バブルは終了しました
 第2弾:仮想通貨で銀行がなくなる日
 第3弾:仮想通貨による法定通貨の暴落
 第4弾:仮想通貨が有価証券になる日
 第5弾:仮想通貨に見る『イノベーションのジレンマ』

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元バイオテクノロジー分野の研究者。事業計画、経理・税務、ブランド戦略、Webマーケティングから営業までいろいろやります。2017年からは『仮想通貨』にどハマり中。このサイトが皆さまのお役に立てれば幸いです。 ちなみに、アイコン画像は遺伝子(gene:ジーン)の模式図。
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