取引所トークンとは、取引所が独自に発行している仮想通貨(トークン)のことです。
種類によってそれぞれ機能は異なりますが、取引所トークンを保有することで、手数料が割安になったり、そのトークンで仮想通貨を購入することができたりする(取引所トークン建の通貨ペアが存在)のが一般的です。
取引所トークンは、Binance(バイナンス)が発行しているBNB(BinanceCoin/バイナンスコイン)やKuCoin(クーコイン)が発行しているKCS(KuCoin Shares/クーコインシェアーズ)の高騰で昨年末に一躍有名になりました。
最近では、Huobi(フオビ)が発行しているHT(Huobi Toten/フオビトークン)やOKEx(オーケーイーエックス)が発行しているOKB(OKcoin/オーケーコイン)が短期間で高騰し話題になっています。
今回は、話題のHT、BNB、OKBの特徴・購入方法(買い方)から今後注目の取引所トークンまで一気に解説します。
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取引所トークンの魅力
- 手数料が安くなる
- 取引所トークン建の通貨ペアがある
- 取引所の利益を配当で貰える
- 取引所の発展に伴い、高騰する
取引所トークンには、それぞれに違った機能がありますが、最大の魅力は「取引所の発展に伴い、取引所トークンの価値が増大する」ことではないでしょうか?
Binance(バイナンス)は、今でこそ世界を代表する仮想通貨取引所に成長しています。しかしながら、私がBinanceを知ったころは、ちょうどBittrex(ビットレックス)が最盛期の時でした。
まだBinanceが無名であったころに、いち早くBinanceに目をつけて、その取引所トークンであるBNB(BinanceCoin/バイナンスコイン)に投資していた方は莫大な利益を上げています。
仮想通貨の取引所は、まだまだ群雄割拠の戦国時代であると言っても過言ではありません。今は無名の取引所でも半年後には大きく発展している可能性は十分にあります。
取引所トークンへの投資は、「今後大きく発展しそうな取引所を見つけ出す作業」であると言えます。
HT(Huobi Toten/フオビトークン)
Huobi(フオビ)取引所
2018年5月18日現在
拠点 | 香港 |
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取引量 | 世界2位 |
取引通貨数 | 100種類以上 |
公式サイト | Huobi公式サイト |
日本語対応 | ○ |
取引量、取扱通貨数において世界トップレベルであることは言うまでもありませんが、日本人にとっては『日本語対応』である点が使いやすさの一つになっています。
また、『初心者ガイド』で日本語にて簡単に使い方を説明してくれたり、『仮想通貨100問』という毎回1分間で仮想通貨について紹介してくれるYoutube動画があったりと初心者に親切な取引所です。
口座開設方法は、Huobi(フオビ)|特徴・口座開設(登録)・入金・取引方法を徹底解説にまとめてあるので合わせてご覧ください。
HT(Huobi Toten/フオビトークン)の特徴
HTの特徴は、VIP登録することでHTの保有数に応じて取引手数料が最大で50%まで割引されることです。ICO時から注目されており、販売開始直後に売り切れてしまったほどです。
また、四半期毎にHuobiがHTを買い戻すことが決まっており、買い戻しが行われると市場に流通するHTが減るため、四半期毎にHTの市場価値が高まる可能性があります。
BNB(BinanceCoin/バイナンスコイン)
Binance(バイナンス)取引所
2018年5月18日現在
拠点 | 香港⇒マルタ |
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取引量 | 世界3位 |
取引通貨数 | 120種類以上 |
公式サイト | Binance公式サイト |
日本語対応 | なし |
BTC(Bitcoin/ビットコイン)のハードフォークコインをいち早く上場させることで一躍有名になった取引所です。
何も考えずにずっとBinance(バイナンス)にBTCを預けていれば、フォークコインが次々に付与されたため、タダで貰ったフォークコインだけで大きな利益を手にした方も多いのではないでしょうか?
以前の拠点は香港でしたが、Binanceはマルタ共和国に本拠地を移転しました。マルタ共和国は、『ブロックチェーンの島』を目指す地中海の島国です。なお、OKExもマルタ共和国に拠点を設置することをすでに発表しています。
余談ではありますが、日本の金融庁は警告を出してBinanceを締め出そうとしています。そのような経緯もあり、Binanceは日本語対応を止めたと言われています。
次世代を担うであろうフィンテック企業のBinanceを締め出した日本、積極的に受け入れたマルタ共和国、どちらが正解だったかは近いうちに答えが出るはずなので楽しみに待ちましょう。
BNB(BinanceCoin/バイナンスコイン)の特徴
BNBの特徴として、BNBを取引手数料にあてることができます。通常は0.1%ですが、BNBを用いると半額の0.05%になります。
Binanceでの新規上場通貨を決める際には、人気投票が行われます。その際、0.1BNBで同じ通貨に1票まで投票が可能になります。
また、BNBマーケットがあり、BNB建での取引が可能です。
HTとは少し仕組みが違いますが、BNBの価値を高める仕組みもあります。BNBは四半毎にバーンされていきます。ちなみにバーンとは、ざっくりと説明すると、トークンを消失させて発行枚数を減らすことです。
OKB(OKcoin/オーケーコイン)
OKEx(オーケーイーエックス)取引所
2018年5月18日現在
拠点 | 香港 |
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取引量 | 世界1位 |
取引通貨数 | 180種類以上 |
公式サイト | OKEx公式サイト |
日本語対応 | なし |
世界1の取引量を誇りながら、この中では実は日本で一番馴染みがないのかなとの印象です。
- アフィリエイトプログラムがないため、日本のインフルエンサーが勧めていなかった(今もない)
- 日本語がないどころか、英語と中国語が混ざったような表記で使いずらかった(中国語は混ざらなくなった)
というような理由が考えられますが、4月末にOKBが上場してから、一気に日本での知名度も上がってきた印象です。
私自身は、OKExに上場したICOにいくつか参加していたこともあり、取引量も多く売りさばきやすかったので、とても重宝していました。
もう1点特徴を挙げるとすれば、セキュリティが厳しめの取引所です。通常のパスワードとは別に『Fund password(以前は、Admin password)』と言われる取引や引き出し時に使うもう一つのパスワードを設定する必要性があります。
OKB(OKcoin/オーケーコイン)の特徴
まだ実装されていないものもありますが、今後は主に以下のような特徴を備える予定です。ロードマップにはその後もいろいろな計画が予定されています。
- 取引手数料として使用できる
- OKB建で取引手数料が無料になる
- 新規上場通貨を決める際の人気投票に使われる
主な特徴はHTやBNBとあまり変わりませんので、今後さらにOKBが成長するかは、OKExの発展にかかっていると言えます。
取引所トークンの購入方法(買い方)
上で紹介した取引所はいずれも海外の取引所のため、各取引所トークンを買うためには、日本国内の取引所にて一旦ビットコイン(BTC)を購入する必要性があります。
まだ国内取引所の口座を持っていない方は、Zaif(ザイフ)|仮想通貨の積立投資とマイナス手数料が魅力の取引所|特徴と口座開設(登録)方法まとめを合わせてご覧ください。
今後注目の取引所トークン
QASH(QASH/キャッシュ)
日本のQUOINEXの取引所トークンです。実は、今でもQUOINEXのBTC取引量は日本1になる日があります。Liquidプラットフォームの完成によって今後さらに大きく発展していく可能性を秘めている注目の取引所です。
QASHやLiquidプラットフォームについて詳しく知りたい方は、【注目の仮想通貨】QASH(キャッシュ)|特徴・将来性・購入方法をご覧ください。
BNK(BANKERA/バンクエラ)
BNKのICOには、10万人以上が参加し、160億円以上を調達したと言われています。この記事をご覧になっている方の中にもICOに参加した方がきっといらっしゃると思います。
BANKERAのロードマップによると、2018年の夏から秋くらいに独自の取引所が開設されることになっています。ユーロ圏での仮想通貨経済を牽引する存在になることができれば面白いです。
NEX(Neonexchange/ネオンエクスチェンジ)
NEXは、すでにホワイトリストへの登録期間は終了しており、この5月にICOが予定されている仮想通貨です。『分散型取引所(DEX)×NEO(ネオ)ブロックチェーン』ということで話題になっており、辛口のICO評価サイトの『ICO drops』でも『VERY HIGH』という高評価がついています。
まだまだ課題は多いですが、今後は中央集権型の取引所から分散型取引所(DEX)への移行が進むとの見解もあります。
ICOはETH(イーサリアム)プラットフォームの独占市場でしたが、少しずつNEOブロックチェーンの案件も増えており、2018年はNEOの年になると言われている方もいます。
NEOブロックチェーン上のトークンは、『Nep5』と呼ばれており、RPX(RED PULSE/レッドパルス)などは日本でも有名です。
まとめ
取引所トークンは、その取引所が発展すればそれだけ価値が上がります。また、手数料の割引など使用目的が明確なため、投資先として人気が集中する傾向にありあす。
2018年が終わるころには、どの取引所が仮想通貨経済の覇権を握っているのか楽しみですね。